税務調査までに事前確認する項目など

一般的な税務調査は、税務調査を行いたいという連絡があってから、10日~2週間程度の日数があります。
この期間に出来るだけ税務調査に対する準備をしておきましょう。特に初めて調査を受ける方は、顧問税理士などとしっかり打合せを行ったほうがいいでしょう。ここでは調査までに優先的に整理・確認しておいた方が良い、内容を説明していきます。

税務調査では大体過去3期分の資料を調査します。しかし急に3期分の資料すべてを確認して、不十分な不備を整理するこは時間的難しいため、税理士と相談して優先して整理する資料をある程度決めておきましょう。
一般的に優先的整理する資料を下記に上げておきます。

事前に確認する項目

①入出金伝票・請求書・領収書など

②契約書・議事録・証憑類など

③給与台帳・タイムカード・扶養控除申告書など

④総勘定元帳などの帳簿ぼ整理

⑤社内の金庫・デスク周りなど

伝票・帳簿類

調査の際にチェックされそうな、伝票や帳簿に覚えのない書き込みやメモ書きが必ずあるはずです。例えば、これは経費として扱うことができるか微妙なラインなので、「税理士に確認する」とのメモ書きは調査官に疑われてしまいます。逆に預金通帳にしっかりと細い取引のメモ書きは、しっかり取引を記載している証拠として評価されます。そういったメモはしっかり残しておくといいでしょう。帳簿類は期が終わってしうとダンボールなどにしまって、そのままというの方が多と思います。いざという時のためにこういった部分も日頃からチェックすることをおすすめします。過去にさっと書いたメモは忘れてしまうことが多いですので。

契約書・議事録・証憑類

税務調査において契約書は非常に重要な書類になります。さまざまな取引について契約書がない場合、調査官は疑いにかかってきます。どういった経緯で取引が行われているのか?つじつまがちゃんと合っているのかどうかまでしっかり調べてきます。金額がある程度大きい同族会社間での取引などは契約書がないと、強く疑われてしまう場合が多いでしょう。逆に言うと契約書があり、それがどのような稟議書に基づいているかなどが整理されていれば、たとえ同族間での取引であっても、調査官は文句を言うことができないということです。

人件費類

人件費は裏金工作等によく使われるため、厳しくチェックされる場合が多いです。名義だけを貸して架空の従業員に給与を支払っている疑いがあると、交通費は支払われているか?扶養控除申告書等はあるかなど調べられます。場合によっては、その本人を訪問してチェックまでする場合もあるくらいです。また役員報酬関係でも過大な報酬ではないか、役員の個人的費用の負担はないかなど細かくチェックされます。

社内のデスクや金庫・棚など

調査官は聞き出すのが非常にうまいです。調査の際は事前に必要と思われる資料はすべてまとめ、ひとつの部屋に整理しておきましょう。例えば、「この帳簿の取引に関する資料はどこにありますか?」というような形で、違う部屋の棚にある場合。一緒について来られて、棚に並んであった他の関係ない資料も、一緒に出してくださいというように、思わぬところからボロが出てしまう可能があります。税務調査の際はデスク周りやカレンダーへの書きこみなど、会社内で思わぬところから疑惑を持たれますので、そういった部分も注意して下さい。
出来れば調査を実施する部屋は、何もない離れた部屋で行うのが一番いいでしょう。